金城昌太郎作 琉球紅型 六通帯に込められた金城昌太郎の紅型に対する想い
こんにちは
金城昌太郎びんがた工房
広報担当の金城です。
本日、ご紹介する作品はコチラ!
金城昌太郎作
琉球紅型六通帯「いじゅの花」
になります。
実はコチラの帯
父の思い入れがものすごく強い作品になっております。
具体的にどんな思い入れか。と言いますと
●父が紅型師として独立して、一番最初にスケッチしてデザインした柄が、こちらの「いじゅの花」なんです。
なぜ、この花だったのか。というエピソードまでは正直聞けていなく、
あくまでも私の予想になってしまうのですが、
父は琉歌という沖縄独特の短歌が好きで
ある琉歌のフレーズにいじゅの花が出てくるそうです。
ちなみにそのフレーズがコチラ
伊集の(ぬ)木の花や
あん美(ちゅ)らさ咲ちゅい
我(わ)ぬも(ん)伊集やとて 真白咲かな
なぜ、私がこのフレーズを知っているかと言いますと
いつもお客様と話をしている時に
父が楽しそうに
このフレーズを口ずさんでいるからです。
ちなみにいじゅの花は、沖縄の北部
名護などのやんばる地方に梅雨の前後に咲く花で
父はこの時期になると頻繁にやんばるへ後輩達と共に
スケッチでかけます。
ある日、後輩が父に「なぜそんなに頻繁行くのですか?」と訪ねた所
「いじゅの花を見ていると、今も紅型の創作活動に励んでいますか?」
と聞かれているような気がすると言ったそうです。
実際に工房に来て頂ければお分かりになると思うのですが
工房内にはいたる所に父が描いた油絵や、
スケッチブックが飾られており、
父のスケッチに対する想いを感じる事ができるのではないかと思います。
その原点ともなるべきデザインがこちらの「いじゅの花」です!
そしてこの帯には父が大切にしているもう一つのこだわりが込められているのですが、
それが「色」です。
この作品を見たら、10人中9人、もしかしたら全員が
「派手!」と感じると思いますが
この配色こそが、琉球紅型の古典の配色そのものなのです。
ここでお伝えしたいこだわりが
父が大切にしている『琉球紅型の美しさの原点』についてです。
父が私に直接、琉球紅型の美しさについて語る事はないのですが、
父の琉球紅型に対する姿勢を客観的にみていてとても感じるのが
琉球王朝時代の紅型を最高峰の美しさと定義し
どのようにしたら、あの美しさを現代でも表現する事ができるのかを常に考えながら、創作活動をしているのが金城昌太郎という紅型職人です。
文字では上手く伝える事ができないこの想いを
言葉して語りました。
デザインには、父の初心が詰まり
色には、父の美しさに対する原点が詰まっている
金城昌太郎びんがた工房の琉球紅型に対する美学が詰まった帯と言っても過言ではない琉球紅型六通帯「いじゅの花」
ぜひ、工房で直接ご覧頂きながら、父の話をお聞き頂ければと思います。
金城昌太郎びんがた工房の詳細はコチラから